階段の配置について

リビングの中に階段を設ける「リビング階段」と玄関近くに階段を配置する間取りにはそれぞれメリット・デメリットがあります。家族の生活スタイルや家の設計コンセプトによって選択が異なりますので、解説します。


【メリット】

1.家族のコミュニケーションが増える

・家族が2階へ上がる際、必ずリビングを通るため、自然と顔を合わせる機会が増える

・特に子育て世帯におすすめ

2.空間に一体感が生まれる

・リビングと階段が一体化し、開放感のあるデザインになる

・階段をリビングのデザイン要素として取り入れることも可能

3.採光と通風が確保できる

・吹き抜けや大きな窓と組み合わせることで、リビング全体を明るくできる

【デメリット】

1.冷暖房効率が下がる

・階段から上下階へ空気が流れるため、冷暖房の効率が低下する場合がある

・階段にドアを設置するなどの対策が必要

2.プライバシーが減る

・2階の部屋に行く際、必ずリビングを通るため、訪問客がいる場合に気を遣うことも

3.生活音が響きやすい

・階段の足音がリビングに響きやすく、静かな環境を好む家庭には不向き


【メリット】

1.プライバシーを確保できる

・リビングに通らず2階へ行けるため、家族や来客が気を遣わずに移動できる

・特に思春期の子供がいる家庭や、二世帯住宅で重宝される

2.生活動線がスムーズ

・外出時や帰宅時に、2階に直接アクセスできるため、動線が効率的

3.リビングと階段が分離しているため、空調の効率が良く、電気代の節約につながる

【デメリット】

1.家族の交流が減る

・玄関近くに階段を配置すると、家族がリビングを通らずに2階へ上がること多くなり、コミュニケーションが減る可能性がある

2.玄関が狭く感じることもある

・階段が玄関近くにある場合、玄関ホールが狭く感じることがある

・階段下のスペースを収納にするなど工夫が必要

3.デザイン性が低下する場合も

・階段を独立させることで、リビングのインテリアや空間構成に取り入れにくくなることがある


【リビング階段が向いている家庭】

・子どもがまだ小さく、家族全員の顔が見える暮らしを重視したい

・開放感やおしゃれなデザインを取り入れたい

・家族間のコミュニケーションを優先したい

【玄関近くの階段が向いている家庭】

・プライバシーを重視したい

・外出や帰宅の動線をスムーズにしたい

・冷暖房効率や静かさを重視したい


選ぶ際は、家族のライフスタイルや家全体の間取りのバランスを考慮することが大切です。例えば、リビング階段にする場合は、冷暖房効率を補うために階段にドアを設けたり、玄関近くに階段を設ける場合は空間の広さを工夫するなど、設計段階で対策を取りましょう。理想の住まいを形にしてください。


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